F式(WD)(のアホな)ロゴ

オリジナルホワイトデカール製作法『F式WD』〜序章〜


 頻度は高くないとは言っても、最近ではすっかり珍しくも無くなった感のある、”デカールの自作 ”。キットについていない部隊のマークや、オリジナルのマークを丹精こめた力作に付けたい場合はもとより、手作業よりもPCの作画でやったほうが良い場合などに絶大な力を発揮します。

 で、そのデカール作成には、専ら、アルプス電気と言うメーカがリリースしていた熱転写プリンタ『MD-5500』と言うプリンタを使います。まあ、熱転写プリンタには”中間色(特に暖色系中間色)が綺麗に印刷できない”と言う熱転写方式ゆえの欠点があるのですが、でもしかし、このプリンタには”一般向けプリンタでは、唯一、白(と金銀)で印刷が出来る”と言う超強力なアドバンテージがあるため、我々モデラーの間では”事実上、唯一のデカール作成用プリンタ”として認識されていました。まあ、最近ではインクジェットプリンタ専用のデカールシートなんてのもあるので、両者のいいとこ取りして”白印刷できるMD-5500+色が綺麗に出るインクジェットプリンタ”のコンボ、なんて事も可能なのですが。

 だがしかし。

 このMDプリンタ、


事もあろうに、2010年5月を以って販売が終了してしまいました参照)。


 …と言うことでさあ大変。アルプスの通販サイトには駆け込みの発注が殺到したそうです。まあ、販売終了と言っても、修理などのサポートはしばらく続きますし、サプライの供給もしばらくは続きますが、それとて永久ではありません。もしサポート終了後に虎の子のMDプリンタが壊れたり白インクが切れてしまったら…(きゃあああああ!!)。

 と言うか、これについては、じつは私ものっぴきならない事態に陥ってたりします。と言うのも、私もMDプリンタは持っていたりするのですが、私の所有モデルと言うのは、もうカタ落ちして久しいなんてモンじゃない、ド旧式もいいところの『MD-1500』と言うモデルだったりするのですよ(笑)。ホントはMD-5500買おうかな、なんて思ってたんですが、なんとまあ、このご時勢で、財政ものっぴきならない状況にありまして(笑…えない)、結局買えずじまい。まあ、私はデカール自作の機会なんてのはあまり無いのですが、”あまり無い”と言うことは、イコール”自作の機会がまったく無い”と言うことではありません。とりわけ、色んなジャンルを作るようになってしまった今となっては。

 …ってな事で、「それなら代わりになるモンを作りましょ」と言う持病がぶり返した訳でございます(笑)。でもまあ、私にとっては、デカール自作の機会と言うのはあまり無いにしても、イザと言うときにまったく身動きできずに諦めてしまうのはホントに面白くないですし、とにかく「無いから出来ません、ってのは、作るのが趣味のモデラーとして一体どーよ??」…と言う性分は、最早本人にもどーしよーもない??ものでして(笑)。

 じつを言うと、これは以前にも探求はしていたのですが、その時はいい所までは行っても、結局は上手く行かずに放擲してしまったのです。…で、時が経ち、ここに至って、ついに技法を完成させるキッカケを得た、と言うことです。

 …
 ……
 ………

 前置きが長くなりすぎた。

 と言うことで、これから解説するのは、一言で言うと「アルプスのプリンタを使わない、白色デカールの作成法」と言うことなのです。まあ、正直言って、手間はかかりますし、歩留まりもMDプリンタに比べると悪くなってしまいますが、それでもMDプリンタ以外では不可能と思われてた事の代わりとなる唯一の技法だとは思っています。ちょっとググってみても、同じ素材使ってても、私みたいに体系立てて説明してる所はおろか、高い成功率で作ってる所は無かったぞ(笑)。

 …と言うことで、以下、その作り方を解説していきましょう。

※どうでもいい註釈:以下の解説の中で、「8年(前)」と言う言葉がたびたび出てきますが、これはVer.1.0を上梓した時点での話です。ホントにどうでもいい事でした(笑)。

=-=-=- F式WD Ver.2.0 -=-=-=

導入編
製作編


◎F式WDの更新履歴
 08/12/2010:『F式(WD)』を正式公開。Ver.1.0。
 05/15/2012:使用器具、素材、手順等を大幅に改定、精度の高い転写を実現。Ver.2.0にバージョンアップ。

==トップに戻る==